
英語の文法の中でもa/an, the(冠詞といいます)は独特な表現。この記事では、冠詞をイメージで理解できるように画像を使って解説します。
ワタシは、アメリカに住んで5年になります。地元の語学学校に通い、文法の本で勉強をし、ネイティブの感覚に近いイメージで理解していきました。
そんなワタシが、5年かけてようやく冠詞の使い方を理解した方法です。
この記事の内容
- 冠詞の種類と基本的な考え方
- 冠詞の発展的な使い方
コレを読めば、英文法の難関部分である冠詞が、イメージで理解できるようになります。1度では難しいかもしれませんが、ある日、ピン!とくる日がやってきます。
ワタシがそうでした^^是非、一緒に頑張りましょう。

目次
冠詞とは何か
冠詞とは名詞の前に付く
a/an
the
何もつかない
これらの事をいいます。
冠詞が難しい理由2つ
英語の文法の中でも特に難しい冠詞。理由は以下の3つです。
- 日本語に訳できない。
- よって暗記を強要される。
- ネイティブでも間違える。
冠詞の種類
冠詞の種類は三種類です。
- 不定冠詞・・・a/an
- 定冠詞・・・The
- 無冠詞・・・何もつけない
超基礎的な説明をすると以下の通りになります。
不定冠詞(a/an)のイメージ
元々はOneが弱くなった言葉であり、1つあるという事を表します。
This is a pen.
これはペンです。
具体的にどんな時にaをつけるか説明します。
始めて話題に出すとき
不定冠詞を名詞の前に付けるのは、初めて話題に出すとき。
I have a cat.
猫を飼っています。
どの猫かは決まっていません。世界中の猫のうち、ただ1匹の猫です。

anをつける時
次にくる名詞が母音で始まる場合は an にします。
※母音とは、a e i o u (アエイオウ)で始まる音の事です。
- An apple.
- An unversity
- An hour
スペルは関係なく発音で判断。理由は、単にそうしたほうが言いやすいからです。
定冠詞(The)のイメージ
That が弱まった、と考えると分かりやすいです。That はその、あの、という指し示す意味です。
theのイメージはたった一つに限定!というイメージ。指をさして、コレ!名詞に限定の意味を与えます。
状況で1つに限定
言いたいものが目の前に一つある時、必然的に1つに限定されます。
Look at the dog!
(目の前にいる犬を指して)あの犬を見て!
簡単ですね。他の例文も同様。
Close the door!
(部屋にドアが一つ)ドアを閉めて!
Can you pass me the salt.
(テーブルに塩が一つ)塩を取って!
複数でも同じことができます。

文脈で1つに限定
I have a cat. The cat always sleeps.
猫を一匹買っています。その猫はいつも寝ています
初めて話題に出るときは、aがついています。
引き続き、その猫について話す(飼っている猫に限定して)その猫はいつも寝ている。よって名詞の前にはtheが付きます。
頭の中のイメージと一致
物理的に猫は目の前にはいませんが、その猫はすでに話題に上がった猫です。
相手の頭の中のイメージと一致しています。
それを指さして、それ!というイメージを持てればこっちのものです。
常識的に1つしかないもの
太陽や地球など、この世の中に1つしかないものには the をつけます。
- the sun (太陽)
- the earth(地球)
- the mooon (月)
無冠詞
冠詞は、固有名詞、所有格と一緒にはつかえません。
よって、何もつけない無冠詞になります。
NG:The michael, a my bike
OK:Michael, My bike
~というもの
具体的な物体を示さず、~というもの、というイメージを述べるときに無冠詞で表現します。
I like beer.
ビール(という飲み物)が好きです。
I like cats.
猫(雑種、三毛、ペルシャ等の限定なく猫という動物が)が好きです。
特定の猫一匹が好きとかそういう感じではありません。
全体を見渡すような、ぼんやりとした表現。明確にこの猫!っていう限定的な表現ではありません。

冠詞のイメージ~発展編~
ここからはちょっとややこしくなります。基本の概念は、説明した通りですが、それを元に掘り下げた解説をします。
復習。
- 不定冠詞a/an
物体として何か一個ある。 - 定冠詞The
ものを1つ限定して、その、それ。
不定冠詞の使い方2つ
ご紹介する表現は2つです。アメリカに来て100万回くらい聞いたのでそのまま覚えてしまって損はないと思います。
- 回数+a 期間の名詞
~につき、~ごとに - Such+ a 名詞
なんて~なんだ!
回数+a期間の名詞
期間の名詞というのはhour,day,month, year など。~ごとに〇回という表現が出来ます。
Once a year(1年に1回)、Twice a day(毎日2回)、必須表現なので丸ごと覚えられれば最高。
I go to japan five times a year.
ワタシは年に5回日本に行きます。
He has beer twice a week.
彼は週2回ビールを飲みます。
会話にすぐ使えそうな表現ですよね。
Such+a 名詞
such が来るときは必ず冠詞はa になります。形容詞を強調する意味になります。
He is such a nice guy.
彼はとてもいい人だ
It’s such a wonderful day.
今日はとても素晴らしい日だ!
発展的な定冠詞の使い方7つ
繰り返しになりますが、theは限定してただ一つしかないものっていう表現。この表現を発展させます。
- 1つに限定する強調表現
- 共通の認識を示す表現
これらのイメージを解説します。
スポットライトが当たるようなイメージ
She is the member of new project!
彼女(こそ!!)が新企画のメンバーです!
もう彼女しかいない!というスポットライトが当たるようなイメージを持ちましょう。彼女がとっても適任者であるような感覚を持てればこっちのものです。
aに置き換えてみましょう。
She is a member of new project.
彼女は新企画のメンバーです。
Theのスポットはなくなり、単にメンバーの一員だ、という説明になります。

比較最上級
比較系の最上級の前にもThe が付きます。
Tokyo is the biggest city in japan.
東京は日本で一番大きな街です。
He is the tallest student in his class.
彼はクラスで一番背が高い。
日本で一番大きい!クラスの中で一番背が高い!というように、限定してるのをイメージしましょう。
その中で最も~な1つ!
まるで、スポットライトが当たるような感じです。
ホテル、新聞の名前
The New york times
ニューヨークタイムズ紙
The Dorchester
ドルチェスターホテル
The Ritz
リッツホテル
The の強い限定的な表現が権威性、有名な、感覚を名前に与えているような感じです。theを付けて名前に貫録を持たせているわけですね。
ここでもスポットライトのイメージを持ちましょう!
The + 苗字の複数形
the + 苗字の複数で○○一家となります。
The Willsons
(ウィルソン一家)
友達からもらった、クリスマスカードに記載されていました。複数の人々が、限定されているイメージです。
頭の中の認識を指す
世の中の人々が、共通して持っているような認識、イメージを指すときに使います。
具体的には以下のようになります。
The+形容詞
the+形容詞
コレで~な人々という表現が出来ます。
- The young (若い人々)
- The old (年配の人々)
- The poor (貧しい人々)
”貧しいイメージ”が世の中の人々の中にあるとし、その認識を指して、ソレ、という感じです。
楽器としてのイメージ
Piano, guitar, drums,など。楽器の前にはTheが付きます。
I play the piano.
ピアノを弾きます。
みんなの認識の中にある、ピアノという楽器のイメージ・認識を指すことになります。
ピアノって言葉を聞いてあのピアノを思い浮かべますよね?
その思い浮かんだピアノを指して、それ!っというイメージ。
物としてのピアノではなく、ピアノという楽器のイメージ・認識を示しています。
他の冠詞をつけるとどうなるか?
不定冠詞
I can play a piano.
ピアノ1台を弾ける、”1台だけ弾ける”ってどういうこと?
自宅のピアノは弾けるが、他のピアノは弾けないのか?そんなわけないですよね。
無冠詞(複数形)
I play pianos.
これだと複数あるピアノを同時にひくような感じになってしまいます。
無冠詞
I play piano.
これでも間違いではありません。
しかし、(プロのミュージシャンが)私はピアノを弾きます。
と、言っているような感じが出てしまいます。
物体としてのピアノを意識した文章だと、不定冠詞が出てくることも。
I bought a piano.
ピアノを1台買いました。
There is a piano in our music classroom.
ピアノが1台音楽室にあります。

職としてのイメージ
doctor, police, にはTheをつけます。
Call the police!
警察を呼んで
I have fever.I need to see the doctor.
熱があります。病院に行かなくちゃ。
ピアノの例と同じです。
どの警察かは分からない、事件をとりしまる、銃をもっている、あの警察を呼んで。
どの医者かは分からない、病気を治してくれる、薬を出してくれる、あの医者に行く。
指しているのは頭の中の警察というイメージ、医者というイメージです。
冠詞まとめ
不定冠詞(a/an)
意味は”1つある”
使用方法は3つ
- 初めて話題に出す
- 回数+a+期間
- Such+a+名詞
定冠詞(The)
意味は"1つに限定する"
使用方法は9つ
- 文脈で1つに限定
- 状況で1つに限定
- 常識的に1つに限定
- 強調表現
- 比較最上級
- ホテル新聞の名前
- The+苗字複数で~家
- 楽器のイメージを指す
- 職業のイメージを指す
無冠詞
・~というもの
冠詞に関しては、本が1冊かけるくらい難しく、例外も多数。名詞が、単語の80%を占めるから、それにまつわる冠詞の使い方も様々…という事ですかね…
ご紹介した内容は、とてもベーシックなもので、日常生活では何度も聞きました。是非、覚えておきたい表現です。とはいえ、ワタシもめちゃくちゃ苦労しました。
最後まで読んで下さりありがとうございました!
次回のブログでお会いしましょう^^